今日はシルクロードの日

 ときどき調べる「今日は何の日」

 なんでもない一日だと思っても、長い歴史のあいだには記憶に残る出来事は必ずあって、毎日大切にしなければと思い直します。

 さて、今日、3月28日は、シルクロードの日。古代都市・楼蘭が発見された日だそうです。

 私にとってシルクロードというと、敦煌であり、しかし、史実のそれというよりもその地を舞台にした小説であり、映画「敦煌」であり、西田敏行さんという俳優さんにつながる記憶です。その映画のなかで、馬上で意識を失った西田さん演じる登場人物が馬の腹側にずり落ちてそのまま戦場から退場するシーンがありました。確か、あったはず。

 人が落馬しないように馬に体を括り付けてあったんですね。簡単にはあきらめない工夫があるのだなと感心しました。

 その後、学生として受験勉強を進める中で、この記憶が少しだけ役に立ちました。それはスランプになったときの気の持ちようです。

 必死に体力のギリギリまで勉強していると、ある日急激にやる気が落ち込みます。

 スランプです。

 はじめてそうなったとき、まるで体が動いてくれないことに衝撃を受けました。どんなに強く気持ちを働かせても、体が言うことをきかないのです。とはいえ、あきらめるわけにはいかない。さてどうしようと悩んだ時、戦場から退却する馬を思い出しました。

 自分は気絶しているような状態なのだから、ここは馬に任せてしばらく休んでいることにしよう。そのうち馬が安全な場所まで運んでくれるだろう。と考えたのです。

 実際、そこからしばらくはいつものノルマは忘れ、最低限の見直しだけやり、あとはのんびりと過ごしました。もしかしたらこのままやる気も消え去って、受験どころじゃなくなるかもという不安を無理やり押しやって、できるだけ落ち着いた気持ちで過ごそうとしました。

 2週間が経ったころ、ふいにスランプが消えていました。

 自分でやる気を出そうと思ったわけでもないのに、なぜか勝手にいつものノルマをこなしている自分がいました。原因はまったくわかりませんが、それでいつも通りに戻り、計画に沿って勉強を進めることができました。

 きっとあの馬の記憶のおかげでしょう。映画を見ることも受験に役立たないわけではないというお話です。同様に、音楽を聴いたり、絵を描いたり、好奇心の赴くままに自分の時間を楽しむことはなんでも勉強をスムーズに進めていくときの支えになるものです。

 さて、当塾ではそういった楽しみも含めて日々の学習に自律して取り組んでもらえたらという意識で生徒さんのお勉強をお手伝いしています。与えられたすべての時間を勉強に割り当てることは不可能です。よほどの勉強の虫でもない限り気持ちが続かなくなります。

 適度に休憩を取って、リフレッシュしてまた集中するというやり方が長い受験期間を乗り切るための元気の出るやり方です。

 そのようにがんばって学んだ受験生が今年もたくさんの合格を勝ち取ってくれました。みなさん4月からの進路を報告してくださいました。その中には、中3で受けた全てのテストとそれぞれ比較して入試当日が最高の5教科合計得点だった生徒さんもいました。

 出題のパターンが不安定で難しい対策を迫られる中、目先が変わる問題でも正確に答えを導き出せたのは生徒さんひとりひとりの努力のたまものだと思います。4月からの新生活でもこの経験を活かしてよい成果をあげていただきたいと願っています。

 

 新年度はいままで以上にICTを活用した学習を進め、自宅にいても教室に通うのと変わらないぐらいの集中力で机に向かえる工夫をしていく予定です。

 部活は一日2時間までという通達も出され、より家庭学習に体力を残すことが可能になりました。中学生が本来あるべき学業を中心とした生活が実現しやすくなることでしょう。

 実際、それを見越してか、中3生はこの2,3月から席が埋まってきていて、残りはわずかです。もし入試へ向けてなにかはじめたい方は、早めに動かれることをおすすめします。

 学習相談は無料。まずはお電話ください。

「敦煌」は小説もお薦め

前の記事

県立高校入試前日です。